マンションの防災備蓄に補助金が出ます|ただし条件が自治体でまるで違います
管理組合向けに備蓄品や非常用電源の購入費を補助する制度があります。ただし新耐震基準が条件の区、防災計画の策定が条件の区、自主防災組織の結成が前提の区。川崎市は補助対象の品目まで明示しています。順番を間違えると申請できません。
この記事の情報は2026年8月26日時点で確認したものです。制度・補助の内容・対象は自治体や年度によって変わります。申請や発注の前に、必ず担当課でご確認ください。
「備蓄しておいたほうがいい」とは分かっている。でも管理組合の予算から出すとなると、総会を通さないといけない。
補助が出るなら、話は変わります。 そして実際に、管理組合向けの制度があります。
ただし、条件が自治体で違います
ここが最大のポイントです。同じ「防災備蓄の補助」でも、前提条件がまるで違う。
| 自治体 | 条件・特徴 |
|---|---|
| 東京都「東京とどまるマンション」 | 登録した分譲マンションの管理組合・賃貸オーナーが対象。簡易トイレ、エレベーターに設置する防災キャビネットなどの備蓄資器材や非常用電源の購入費を補助(2025年5月受付開始) |
| 足立区 | 新耐震基準を満たしている建物が対象 |
| 千代田区 | マンション防災計画を策定した管理組合が対象。資器材・非常食・携帯トイレなど |
| 新宿区 | マンション自主防災組織の結成を促進する趣旨。備蓄食料や携帯トイレなど |
| 船橋市 | 自主防災組織補助金。交付上限額は70,000円 |
「登録が要る」「計画の策定が要る」「組織の結成が要る」——つまり、申請の前にやっておくことがある制度が多い。
思い立って備蓄品を買ってから申請しようとしても、間に合いません。擁壁の補助金や住宅改修と同じ構造です(神奈川県の擁壁・がけ地の補助金まとめ)。
神奈川県内の例
川崎市には、自主防災組織防災資器材購入補助金があります。補助対象の品目が具体的です。
- AED(据付用格納箱を含む)
- 防災倉庫(工事費用を除く)
- 携帯トイレ・簡易トイレ
- 簡易型止水板
- 土のう・水のう
「防災倉庫は対象だが、工事費用は除く」といった線引きまで示されているので、見積もりを分けて取る必要があります。
そして川崎市には、もうひとつ特徴的な制度があります。
高層マンション(地階を除く階数が10以上のもの)の居住者が震災時に利用できるよう、高層階の防災備蓄スペースと共用部分の防災対応トイレを整備し、整備基準に適合していると認められた場合には、「整備基準適合証」を交付します。
10階以上のマンション向けの仕組みです。高層階は、停電でエレベーターが止まると上り下りができなくなる。だから「高層階に備蓄を置く」ことに意味があります。
横浜市は、自治会町内会等で組織されている町の防災組織の自主防災活動に対して、町の防災組織活動費補助金を交付しています。マンション単位ではなく自治会単位なので、加入している場合はそちらのルートになります。
県には神奈川県市町村地域防災力強化事業費補助金があり、市町村の取り組みを支えています。
何を備えるか
補助の対象になりやすいものから考えると、実用的です。
- 携帯トイレ・簡易トイレ(断水すると、水より先にトイレで困ります)
- 飲料水・食料
- 防災倉庫(置き場所が無いと備蓄そのものができません)
- 非常用電源(エレベーターや給水ポンプが止まると、高層階は生活できません)
- 簡易型止水板、土のう・水のう(浸水対策)
- AED
在宅避難を前提にするという考え方が、いまの主流です。避難所に全員は入れないので、建物が無事なら自宅にとどまる。そのために備蓄が要る、という順序です。
管理組合として進めるなら
- 自分の自治体の制度を調べる(「(自治体名) マンション 防災 備蓄 補助」)
- 前提条件を確認する(登録/計画の策定/組織の結成が要るか)
- 必要なら、先に登録や計画づくりをする
- 見積もりを取る(補助対象と対象外を分けて)
- 総会に諮る(業者の変更や大きな支出は決議が要ります)
- 交付決定を受けてから発注する
6番を守ってください。 先に買うと対象外になるのは、どの補助金でも共通です。
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