エレベーターの保守とリニューアル|契約の種類で年20万円、会社で30〜40%変わります
保守契約にはPOGとフルメンテナンスがあり、部品交換費用が含まれるかどうかが違います。費用相場はメーカー系が月3〜7万円、独立系が月2〜5万円。リニューアルは1基500〜1,000万円で、独立系はメーカー系より20〜40%安いこともあります。
この記事の情報は2026年8月26日時点で確認したものです。費用相場は建物の規模・仕様・地域によって大きく変わります。判断の前に、必ず複数社から見積もりを取ってご確認ください。
管理費の中で、金額が大きいわりに議題に上がりにくいのがエレベーターです。
保守も、リニューアルも、選び方で金額が大きく動きます。 そして多くの管理組合は、新築時の契約をそのまま続けています。
まず、保守契約は2種類あります
POG契約とフルメンテナンス契約の大きな違いは、劣化した部品の交換費用が含まれるか否かです。
| 含まれるもの | |
|---|---|
| POG契約(パーツ・オイル・グリス) | 定期点検、清掃、部品調整、注油、消耗部品の交換。部品交換や修理の費用は含まれません |
| フルメンテナンス契約 | 保守料金に全て含まれる。故障が発生しても追加料金なしで修理できます |
費用の相場
保守費用の相場は、メーカー系で月額3〜7万円、独立系で月額2〜5万円(30〜40%安い)。
契約形態でも変わります。
POG契約の費用相場は平均で月額2万5,000円程度(年間30万円程度)で、フルメンテナンス契約とは年間20万円程度の差があります。
年20万円の差です。10年で200万円になります。
どちらを選ぶかの目安
築15年以上はフルメンテナンス、築浅はPOG契約が有利です。
理由は単純で、古くなるほど部品交換が増えるからです。
- 築浅 → 部品が壊れにくい。POGで安く抑えるほうが得
- 築15年以上 → 部品交換が発生し始める。POGだとその都度の請求が積み上がる
新築時のPOG契約のまま20年経っている——という状態が、いちばん損をしやすい形です。修理のたびに追加請求が来ているはずなので、過去数年の修理費を足してみてください。フルメンテとの差額を超えていれば、切り替えを検討する材料になります。
メーカー系と独立系
独立系のメリットは費用です。
独立系業者を選ぶ最大のメリットはコストで、大手メーカーに比べてリニューアル費用が20〜40%程度安くなることも珍しくありません。
そして、
独立系業者は、機種や年式が異なるエレベーターにも柔軟に対応できる技術力を持っており、古い建物で特殊な仕様のエレベーターを使っている場合でも、現場に応じた最適な提案をしてくれるケースが多いです。
メーカー系のメリットは、自社製品に関する知識と部品供給の安定です。内容によってはメーカー系のほうが安くなる場合もあります。
推奨されているのは、両方から相見積もりを取ることです。片方だけでは高いか安いか判断できません。
リニューアルは1基500〜1,000万円
マンションのエレベーターリニューアルの費用相場は、1基あたり500万円〜1,000万円が一般的です。
大規模修繕と並ぶ規模の支出です。長期修繕計画に入っているかを確認してください。入っていなければ、その計画は現実に追いついていません(修繕積立金が足りないと分かったら)。
見積もりを取るときに揃えること
- 制御盤だけか、かご内だけか、全撤去・全交換か(リニューアルには段階があります)
- 工事中の停止期間(何日エレベーターが使えないか。高層階の住民には死活問題です)
- 保証の内容と年数
- リニューアル後の保守契約(セットで提示されることが多く、そこも含めて比較する)
「工事期間中の代替手段」は必ず聞いてください。高齢の入居者がいる場合、数日間の停止でも生活が止まります。
忘れがちな義務
エレベーターには、建築基準法12条にもとづく定期検査報告があります。建物本体が対象外のマンションでも、昇降機は毎年です(建築基準法12条の定期報告)。
保守点検と定期検査報告は別物なので、両方あることを確認してください。
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