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選び方

クーリング・オフの出し方|8日以内に、何をどう書いて、どう送るか

訪問販売で契約してしまったあとの手続きを、手が動く形でまとめました。日数の数え方、はがきにそのまま写せる項目、記録が残る送り方、8日を過ぎていても出せる場合、工事が終わっていても原状回復を求められることまで。

目次
  1. まず、日数を数える
  2. 何で出すか、はがきに何を書くか
  3. 送り方と、「出した時点」で効力が生じること
  4. 8日を過ぎていても、出せる場合がある
  5. 出したあと、どうなるか
  6. 使えない場合と、迷ったときの相談先
  7. 出典

この記事の情報は2026年10月1日時点で確認したものです。制度や連絡先は変わることがあるため、実際に依頼する前に、お住まいの市区町村や公式の窓口でご確認ください。

訪問してきた業者と、その場で契約してしまった。帰ったあとで金額を見て青くなっている。

やることは決まっています。日数を数えて、書面を書いて、記録が残る方法で出す。それだけです。順番にいきます。

まず、日数を数える

訪問販売のクーリング・オフは8日間です。数え始めるのは契約した日ではありません。

起算日は「法定書面を受け取った日」で、その日を1日目に数えます。

法定書面とは、特定商取引法第4条・第5条で交付が義務づけられている書面のことです。商品やサービスの内容、販売価格、支払時期と方法、引渡時期、クーリング・オフに関する事項、事業者の名称・住所・電話番号、担当者名、契約年月日などが書かれているものを指します。契約書や申込書として渡されているはずです。

数え方の例です。10月1日に書面を受け取ったなら、10月1日が1日目、10月8日が8日目。 10月8日までに出せば間に合います。

まず手元の書面を探して、受け取った日を確かめてください。その日が分からないなら、先を読む前に次の章も見てください。書面が無い場合は期限が動きます。

何で出すか、はがきに何を書くか

2022年6月1日から、書面だけでなく電磁的記録でもクーリング・オフができるようになりました。メール、事業者サイトのクーリング・オフ専用フォーム、USBメモリ等の記録媒体、FAXも認められています。

ただ、どの方法を選んでも「出した証拠」を自分の手元に残すことが要です。メールなら送信済みメールを保存する。フォームなら送信完了画面のスクリーンショットを撮る。はがきなら、次に書くとおりに進めます。

迷うならはがきにしてください。相手が受け取っていないと言い張れない形にするのが、いちばん確実です。書くのは次の項目です。

  1. 通知書(表題)
  2. 契約年月日
  3. 商品名・役務名(工事なら工事の内容)
  4. 契約金額
  5. 販売会社名(担当者の名前が分かれば、それも)
  6. 契約を解除する旨
  7. 発信日
  8. 自分の住所・氏名

文面の形にすると、こうなります。

通知書

次の契約を解除します。

契約年月日 2026年10月1日
商品・役務名 ◯◯◯◯(屋根塗装工事 一式)
契約金額 ◯◯◯,◯◯◯円
販売会社名 株式会社◯◯◯◯
担当者名 ◯◯ ◯◯

支払った代金◯◯◯,◯◯◯円を返金し、
商品を引き取ってください。

2026年10月5日
住所 ◯◯県◯◯市◯◯1-2-3
氏名 ◯◯ ◯◯

クレジット契約をしている場合は、販売会社とクレジット会社の両方に、同時に通知します。 販売会社にだけ出しても、支払いは止まりません。クレジット会社あてのはがきにも、同じ項目を書きます。

送り方と、「出した時点」で効力が生じること

  1. 書き終えたら、はがきの両面をコピーする(控えとして保管します)
  2. 郵便局の窓口で、「特定記録郵便」または「簡易書留」など、発信の記録が残る方法で、代表者あてに送る
  3. 送付の記録と関係書類は、少なくとも5年間保管する

1番と3番を省かないでください。 争いになったときに効くのは、この控えです。

なぜ発信の記録にこだわるのか。条文で確認できます。特定商取引法第9条第2項は、クーリング・オフの効力について、書面または電磁的記録による通知を発した時に効力を生ずると定めています。

相手に届いた時ではありません。 8日目に窓口へ出せば、相手が読むのが9日目でも成立します。だから、消印や発信の記録が残る出し方が意味を持つわけです。

電話で断るだけでは記録が残りません。まず通知を出してください。そのあとで引き止めの電話が来ても、応じる義務はありません。

8日を過ぎていても、出せる場合がある

期限を過ぎたと思っていても、諦めないでください。次のような場合は、8日を過ぎていても行使できます。

  • 法定書面を渡されていない
  • 渡された書面に、法律で決められた記載が欠けている(クーリング・オフに関する記載が無い、金額が空欄、事業者の住所が無い、など)
  • 事業者がクーリング・オフについて事実と違うことを告げた、または威迫したことで、誤認・困惑してクーリング・オフしなかった

書面に不備があるときは、8日の起算がそもそも始まっていないという考え方になります。判断がつかないなら、書面を手元に置いたまま、後述の188に電話してください。

出したあと、どうなるか

特定商取引法第9条が定めているのは、次のとおりです。

  • 損害賠償や違約金を請求されない(第3項)
  • 商品を引き渡していた場合、引取りや返還にかかる費用は事業者の負担(第4項)
  • 商品を使ってしまっていても、役務の提供を受けたあとでも、その分の金銭の支払を請求されない(第5項)
  • 支払った代金は、速やかに返還される(第6項)
  • 役務の提供に関して土地・建物その他の工作物の現状が変更されている場合、無償で原状回復に必要な措置を講ずることを請求できる(第7項)

最後の一つが、工事の場面では大きいところです。足場を組まれた、屋根に手を入れられた、壁を剥がされた。工事が終わっていても、元に戻すことを無償で請求できます。 「もう工事したから解除できない」と言われても、それは条文と違います。

これらに反する特約で消費者に不利なものは、無効とされています(第8項)。契約書に「クーリング・オフはできません」と書いてあっても、効きません。

使えない場合と、迷ったときの相談先

例外もあります。書く前に、自分のケースが当たっていないか見てください。

1. 現金取引で、代金の総額が3,000円未満の場合

2. 自分から業者の来訪を要請した場合(請求訪問販売)

2つ目は解釈に注意が要ります。消費者庁の「訪問販売等の適用除外に関するQ&A」では、適用除外となる「請求した者」について、購入者が契約の申込みまたは締結をする意思をあらかじめ有し、その住居において当該契約の申込みまたは締結を行いたい旨の明確な意思表示をした場合が該当する、としています。

つまり、単に「見に来てください」「見積をください」と呼んだだけでは、適用除外になりません。 同Q&Aは、チラシの表示額と実際の請求額に相当な開きがある場合について、消費者は安価な表示額で契約する程度の意思しか持っておらず、明確な意思表示があったとはいえないため適用除外の対象とならない、という考え方も示しています。

「自分で呼んだからダメだ」と自己判断で諦めないでください。 広告を見て呼んだ水回りの修理や、無料点検を頼んだつもりで高額工事になった場合が、まさにここに当たります。

判断に迷ったら、消費者ホットライン「188」に電話してください。郵便番号を入力すると、お住まいの市区町村や都道府県の消費生活相談窓口につながります。相談自体は無料です(窓口につながった時点から通話料がかかります)。

話中のときは、国民生活センターのバックアップ相談(03-3446-0999、平日10時~16時)もあります。

業者と直接やり合う前に、一度聞くほうが早く終わります。 手元に契約書と、書面を受け取った日が分かるものを置いてから電話してください。

出典

この記事について

制度が変わっていた、金額が違った、書かれていない窓口がある—— お気づきのことがあれば教えてください。確認のうえ反映し、確認日を書き換えます。

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