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ホーム補助金階段昇降機・ホームエレベーターに補助は出る?神奈川5市の制度は、入口からして違う

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階段昇降機・ホームエレベーターに補助は出る?神奈川5市の制度は、入口からして違う

介護保険の住宅改修では、階段昇降機は対象になりません。つまり自治体独自の制度しか道がない。ところが神奈川では、横浜は「障害」が入口、川崎は「高齢」が入口、横須賀は事業者に補助してサービスを作る——性格がまるで違います。各市の公式情報から整理しました。

**この記事の制度情報は2026年8月24日時点で、各自治体・官公庁の公式情報を確認したものです。**制度の内容・補助率・上限額・受付状況は年度によって変わります。申請前に必ず担当課で最新の内容をご確認ください。

親の家の階段が、そろそろ危ない。手すりだけでは足りないかもしれない。

そう思って調べ始めると、まず驚くのが金額です。ホームエレベーターは本体と建築工事で250万〜500万円、段差解消機は50万〜150万円が目安。いす式の階段昇降機はもっと手頃ですが、それでも簡単な買い物ではありません。

そこで「補助は出ないのか」と探すことになります。ここで多くの人がつまずきます。

まず、介護保険では出ません

介護保険の住宅改修は、上限20万円で7〜9割が給付される制度です。ただし対象は、手すりの取り付け、段差の解消、床材の変更、引き戸等への扉の取り替え、洋式便器への交換とその付帯工事——この枠に階段昇降機は入りません

つまり、自治体が独自に持っている制度しか道がない。だから住んでいる市によって、使える・使えないがはっきり分かれます。

そして神奈川県内を調べると、制度の性格そのものが市ごとに違っていました

神奈川5市を並べる

横浜市 — 入口は「障害」。階段昇降機が名指しで対象

横浜市の「住環境整備事業」は、障害が入口の制度です。

対象は、身体障害者手帳1級または2級の方、知能指数35以下の方、身体障害者手帳3級かつ知能指数50以下の方(65歳に達した日以降に手帳を取得した方は除く)。

そのうえで、自立支援機器として階段昇降機が明示的に対象になっています。

障害の区分 対象になる機器
下肢・体幹機能障害1・2級 移動リフター、階段昇降機、段差解消機
上肢および下肢機能障害1・2級、内部機能障害1・2級 階段昇降機を含む
四肢機能障害1・2級 環境制御装置、コミュニケーション機器

住宅改造費のほうは120万円を限度に助成。機器は個々に助成限度額が定められています。自己負担は生計中心者の市民税額・所得税課税額に応じて決まります。

**「65歳以降に手帳を取得した方は除く」**という条件は重要です。高齢になってから体が動かなくなったケースは、この制度の想定外になります。相談は各区の福祉保健センターへ。

川崎市 — 入口は「高齢」。限度額100万円、負担は所得で7段階

川崎市の「高齢者住宅改造費助成事業」は、高齢が入口です。

  • 対象:要介護認定で要支援以上の認定を受けた65歳以上で、住宅の改造が必要と認められる方
  • 対象工事:浴室、手洗所、居室、玄関、食堂、廊下、階段などの改造(介護保険の住宅改修以外の工事)
  • 助成対象基準限度額:100万円

利用者負担が所得で細かく分かれるのが川崎の特徴です。

区分 利用者負担
生活保護世帯など 0%
在宅福祉サービス確認証交付者 5%
市民税世帯非課税 10%
市民税本人非課税 25%
市民税課税(合計所得200万円未満) 3分の1
市民税課税(200万〜350万円未満) 50%
市民税課税(350万円以上) 全額

所得によっては全額自己負担になります。ここは期待して申請すると落差が大きいところです。

なお、対象工事に「階段」は入っていますが、昇降機そのものが対象かどうかは公表資料に明記がありません。ここは市に直接確認が必要です。

そして川崎市は明確にこう書いています。「必ず事前に御相談ください。工事着手後に申請された場合は、助成を受けることができません。」

相模原市 — 介護保険が使える人は対象外

相模原市には、60歳以上の高齢者世帯向けに、手すりの設置や段差の解消といった転倒防止の住宅改善を助成する制度があります。

ただし条件が独特で、介護保険サービスを利用できる方、障害福祉の助成対象になる方は対象外です。つまり「介護保険にも障害福祉にも当てはまらない、でも階段が危ない」という層を埋める設計になっています。

自分がどの制度の側にいるかを先に確かめないと、窓口をたらい回しになりかねません。

藤沢市 — 介護保険の枠内で

藤沢市は、介護保険の住宅改修として、上限20万円に対して工事費の7割・8割・9割を支給する形です。対象は要介護または要支援の認定を受けた方。

つまり藤沢は「介護保険の枠内でやる」立て方で、階段昇降機のような枠外の機器は、この制度では手当てされません。

横須賀市 — 2本立て。しかも片方は「事業者」への補助

横須賀市はいちばん構えが違います。制度が2つあり、性格が別です。

① 高齢者住宅リフォーム補助金

  • 対象:市内に自ら所有する住宅に居住し、申請日時点で65歳以上の方と同居していること
  • 税抜20万円以上の対象工事に対して、一律10万円
  • 対象工事:台所・浴室・洗面所・トイレの修繕、屋根、外壁、断熱改修、耐震改修、バリアフリー改修など
  • 過去4年度(令和4〜7年度)にこの補助金を受けていないこと
  • 市税の滞納がないこと
  • 交付決定を受ける前に工事を始めた場合は対象外
  • 令和8年度の受付は終了(抽選会は6月15日に実施済み)

金額は一律10万円と控えめですが、抽選という点は押さえておく必要があります。年度の受付期間を逃すと1年待ちです。

なお、階段昇降機がこの補助の対象になるかは明記がありません(バリアフリー改修は対象ですが、昇降機は機器扱いになる可能性があります)。市への確認が必要です。

② 高齢者等階段昇降機導入支援事業費補助金

こちらは発想がまったく違います。住民が機器を買う補助ではなく、階段昇降機を使って昇降支援を行う"事業者"に市が補助金を出す制度です。階段の昇り降りが難しい高齢者の通院などの外出支援、在宅復帰、家族の介護負担の軽減を目的としています。

つまり横須賀では、機器を自宅に設置する以外に「サービスとして使う」という選択肢が用意されている、ということです。外階段が問題になっている場合など、設置が難しいケースでは現実的な道になります。

並べて見えること

同じ「親の家の階段」という悩みでも、住んでいる市で答えがこれだけ変わります。

入口 特徴
横浜市 障害 階段昇降機が名指しで対象。住宅改造は120万円限度。ただし65歳以降の手帳取得は除く
川崎市 高齢(要支援以上・65歳以上) 限度額100万円。所得で負担が0%〜全額まで7段階
相模原市 高齢(60歳以上) 介護保険・障害福祉が使える人は対象外
藤沢市 介護保険の枠内 上限20万円・7〜9割
横須賀市 高齢+事業者支援 一律10万円(抽選・年度受付)/昇降支援サービスへの補助

「補助は出ますか」という質問には、市の名前と、本人の状態(要介護か、障害者手帳があるか、年齢)の両方が必要だということです。

進め方

  1. 介護保険の認定と障害者手帳の有無を確認する。どちらの入口に立てるかで、行き先が変わります
  2. 市の高齢福祉と障害福祉、両方の窓口に聞く(横浜は障害が入口、川崎は高齢が入口です)
  3. 年度の受付期間と抽選の有無を確認する(横須賀は抽選、受付終了済みの年度もあります)
  4. 交付決定を受ける前に工事を始めない。ここで失格になるのが、いちばん多い失敗です
  5. そのうえで機器を選ぶ(いす式階段昇降機/段差解消機/ホームエレベーター)

金額の大きい買い物ですが、制度の入口を間違えると、使えるはずのものが使えなくなります。業者に見積もりを頼む前に、市役所に一本電話を入れる——順番はこちらが先です。

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出典

制度の内容・金額・受付状況は年度によって変わります。また、階段昇降機が対象機器に含まれるかは自治体によって扱いが異なります。申請前に必ず市の高齢福祉・障害福祉の担当課でご確認ください。