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選び方

無許可の不用品回収とは何か|法律の条文と、許可番号の確かめ方

家庭から出たごみを運んで処分するには、市町村長の許可が要ります(廃棄物処理法7条1項)。無許可営業の罰則は5年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金。産業廃棄物の許可でも古物商の許可でも家庭のごみは運べません。自分で確かめる手順まで。

目次
  1. 家庭のごみを運ぶには、市町村長の許可が要る
  2. 無許可でやると、どうなるか
  3. 「許可証」に見える別のものが3つある
  4. 自分で確かめる手順
  5. 市に出せるものを、先に分けてしまう
  6. 最後に

この記事の情報は2026年9月30日時点で確認したものです。制度や連絡先は変わることがあるため、実際に依頼する前に、お住まいの市区町村や公式の窓口でご確認ください。

「ご不要品を回収します」と回ってくるトラック。ポストに入っていたチラシ。検索して出てきた「即日・無料回収」。

頼んでいいのかどうかは、感じの良し悪しでは決まりません。法律で許可が要ると決まっていて、その許可を持っているかどうかだけで決まります。

条文と、自分で確かめる手順を置きます。

家庭のごみを運ぶには、市町村長の許可が要る

廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)の第7条第1項です。

一般廃棄物の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域(運搬のみを業として行う場合にあつては、一般廃棄物の積卸しを行う区域に限る。)を管轄する市町村長の許可を受けなければならない。

家庭から出たごみは「一般廃棄物」です。それを業として(仕事として、料金をもらって)収集・運搬するには、その区域を管轄する市町村長の許可が要ります。都道府県でも国でもなく、市町村です。

ここから、次のことが出てきます。

  • 許可は市町村ごと。隣の市の許可を持っていても、こちらの市の家庭ごみは運べません
  • 「全国対応」「関東一円」を掲げていても、あなたの市の許可がなければ、あなたの家のごみは運べません
  • 許可の有無は、市町村が持っている名簿で分かります

なお同じ法律の第14条第1項では、産業廃棄物の収集運搬は都道府県知事(または政令市長)の許可と定められています。許可を出す人がそもそも違います。

無許可でやると、どうなるか

第25条の柱書と第1項第1号です。

次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の拘禁刑若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。 一 第七条第一項若しくは第六項、第十四条第一項若しくは第六項又は第十四条の四第一項若しくは第六項の規定に違反して、一般廃棄物又は産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を業として行つた者

5年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金、あるいはその両方。法人がやった場合は、第32条第1項第1号により、法人に対して3億円以下の罰金が科されます。

回収したものを山に捨てた場合は、別に第16条(「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない」)の違反となり、こちらも第25条第1項第14号で同じ法定刑です。

罰則は、業をやった側に向いています。頼んだ住民を罰する条文は廃棄物処理法に置かれていません。ただし、捨てられたのはあなたの家から出た物です。中に宛名の書いた紙が1枚でも残っていれば、不法投棄現場からあなたの名前が出てきます。

「許可証」に見える別のものが3つある

見せられた紙の見出しを、そのまま読んでください。名前が似ているだけの、別のものがあります。

見せられるもの 出しているところ それでできること
一般廃棄物収集運搬業の許可 市町村長 家庭のごみを運べます。要るのはこれです
産業廃棄物収集運搬業の許可 都道府県知事など 事業活動で出たごみ。家庭のごみは運べません
古物商の許可 都道府県公安委員会 中古品を買い取って売ること。運んで捨てる許可ではありません
「◯◯市認定」「登録業者」など — 法律上の区分ではありません。名簿で確かめてください

古物商の許可は、古物営業法に基づくものです。同法第1条は、この法律の目的を盗品等の売買の防止と速やかな発見に置いています。許可を出すのは第3条により都道府県公安委員会です。中古品の流通を警察が把握するための仕組みであって、廃棄物を扱う資格ではありません。

だから「買い取り」と言って持って行った物のうち、売れるものだけ抜いて残りを捨てれば、その残りの部分は無許可の廃棄物収集運搬になります。

環境省も「廃棄物の処分に『無許可』の回収業者を利用しないでください!」として、産業廃棄物処理業の許可は工場や企業の廃棄物のためのもの、古物商の許可は中古品等の売買のためのもので、いずれも家庭の廃棄物の回収には当たらない、と書いています。当サイトの見解ではなく、国が出している注意喚起です。

自分で確かめる手順

玄関先で3分あればできます。

  1. 「一般廃棄物収集運搬業の許可番号と、許可を出した市町村名を教えてください」と聞く。 これは失礼な質問ではありません。持っている業者なら、すぐ答えます。言いよどむ、話をそらす、「産廃の許可がある」「古物商だから大丈夫」と返ってくる——その時点で答えは出ています。
  2. 答えた市町村名が、あなたの住んでいる市町村と同じか確かめる。 違えば、この作業はできません。
  3. 市町村の名簿に載っているか照らす。 多くの市区町村が、一般廃棄物収集運搬業の許可業者名簿をサイトで公開しています。見つからなければ、清掃・環境担当課に電話して番号を読み上げれば確認できます。
  4. その場で決めない。 「今日だけ」「もう積んでしまったので」と言われても、積む前に止められます。

当サイトでは、市区町村ごとの窓口と業者の一覧をごみ・不用品のページにまとめています。名簿を公開していない市もあり、その場合はその旨を出しています。

市に出せるものを、先に分けてしまう

そもそも業者に頼まなくていいものが、たいてい混ざっています。行き先は3つに分かれます。

  • 市が無料で集めるもの:通常の分別区分に入るもの。袋に入れて集積所へ
  • 市が有料で集めるもの:粗大ごみ。申し込みと手数料が要りますが、民間に頼むより安いのが普通です
  • 市では引き取らないもの:エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機の4品目は家電リサイクル法の対象で、市の粗大ごみには出せません。パソコン、消火器、タイヤ、バッテリー、ピアノなども、多くの市で対象外です

家電4品目の行き先はエアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機の捨て方に、市が引き取らないものの一覧は粗大ごみに出せないもの一覧にまとめてあります。

この3つに分けたあと、それでも残った量と、自分で運べるかどうか。頼むべきかどうかは、そこで決まります。

最後に

判断の材料は、たった一つです。

「一般廃棄物収集運搬業の許可番号と、出した市町村を教えてください」

これに即答できて、名簿に載っている。それだけが条件です。値段の安さも、態度の良さも、トラックの新しさも、この条件の代わりにはなりません。


この記事で参照した一次情報

  • 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第7条・第14条・第16条・第25条・第32条:e-Gov法令検索
  • 古物営業法(昭和24年法律第108号)第1条・第3条:e-Gov法令検索
  • 環境省「廃棄物の処分に『無許可』の回収業者を利用しないでください!」
  • 環境省「家電リサイクル法の概要」

この記事について

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