横浜市の擁壁・がけ地の補助金|防災(上限400万円)と減災(上限100万円)はどう違うのか
横浜市の崖地対策工事助成金は、防災と減災の2本立てです。上限400万円の防災と、上限100万円・50万円の減災。どちらに当たるかで戻る額が変わります。対象になる崖の条件と、工法別単価の仕組みを市の公式情報から整理しました。
この記事の制度情報は2026年8月24日時点で、各自治体・官公庁の公式情報を確認したものです。制度の内容・補助率・上限額・受付状況は年度によって変わります。申請前に必ず担当課で最新の内容をご確認ください。
横浜は丘を切り開いてできた街です。だから擁壁とがけは、市内のいたるところにあります。市の助成制度も、県内でいちばん整った形になっています。
ただ、横浜の制度で最初に理解すべきなのは、「防災」と「減災」の2つがあり、どちらに当たるかで戻る額が変わるということです。
防災と減災、どちらに当たるか
| 崖地【防災】対策工事助成金 | 崖地【減災】対策工事助成金 | |
|---|---|---|
| 補助率 | 1/3 | 1/2 |
| 上限額 | 400万円 | 100万円 または 50万円 |
| 対象となる工事 | 建築基準法等の手続きが必要となる擁壁工事等 | 原則として建築基準法の手続きを要さない工事。崖地の高さおよび位置が変わらない工事 |
補助率だけ見ると減災(1/2)のほうが手厚く見えますが、上限が効いてきます。擁壁を造り直すような工事は金額が大きいので、上限400万円の防災のほうが実際に戻る額は大きくなるのが普通です。
工事の中身が「崖の高さや位置を変えるかどうか」「建築基準法の手続きが要るかどうか」で振り分けられる、と理解しておくと迷いません。
工法別単価という考え方
横浜の特徴は、単純な工事費の1/3ではなく、市が定めた工法別単価から計算した額とも比べて、いちばん少ない額になる点です。令和8年度の単価は次のとおりです。
- 擁壁築造工事および待受擁壁工事:110,000円/㎡
- 法枠工事:92,000円/㎡
- 切土盛土工事:31,000円/㎡
つまり「工事費の1/3」「単価×面積」「400万円」の3つを比べて、いちばん小さい額が助成される仕組みです。見積もりが高いからといって、そのまま1/3が出るわけではありません。
対象になる崖の条件
- 高さ:地盤面から2メートルを超えるもの。道路等に被害が及ぶおそれがある場合は、道路面から上方1メートルもしくは下方2メートルを超えるもの
- 傾斜:30度以上
- 位置関係:崖崩れにより、居住の用に供する建築物または道路等に被害が及ぶおそれがあること
「道路面から上方1メートル」という基準があるのは横浜の特徴です。自宅を守る目的だけでなく、道路への被害も対象に入っているということです。
横浜でいちばん注意すべき点
市は明確にこう書いています。「交付決定前に工事契約又は工事に着手している場合は、助成金制度の利用はできません」。
契約書に判を押した時点で対象外になり得ます。急いでいるときほど、先に市へ相談してください。
申請の前に、これだけは
どの自治体でも共通する落とし穴が一つあります。交付決定より前に契約・着工してしまうと、補助は受けられません。「見積もりを取って納得したから発注、あとで申請」——この順番だとアウトです。工事会社を決める前に、まず市町の担当課へ相談するのが正しい順番になります。
制度の内容は年度で変わります。最新の条件・受付状況は必ず担当課でご確認ください(数字は2026年8月24日時点で確認したものです)。
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出典
- 横浜市「崖地【防災】対策工事助成金制度について」 https://www.city.yokohama.lg.jp/business/bunyabetsu/kenchiku/bosai/gake/safe.html
- 横浜市「崖地【減災】対策工事助成金制度について」 https://www.city.yokohama.lg.jp/business/bunyabetsu/kenchiku/bosai/gake/gensai.html
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